【ピロリ菌】
ピロリ菌(正式名称:ヘリコバクター・ピロリ)は、幼年期に口から感染することがほとんどで、昔は井戸水が大きな原因となっていました。
50歳以上の方では未だ感染している方は多くいらっしゃいますが、現在は上下水道の整備により、若年者の感染は少なくなっております。
しかし親がピロリ菌に感染している場合は、子供も感染している可能性が高いとされております。
ピロリ菌感染を放置することで胃炎、胃潰瘍、十二指腸炎、十二指腸潰瘍、さらには胃癌、リンパ腫などの原因とされております。現在の環境下では一度除菌すれば再感染率は低いと考えられていますので、ピロリ菌に感染している場合は、是非早々に除菌されることをお勧めいたします。
【検査】
みぞおちの痛み、違和感、過去に胃潰瘍、十二指腸潰瘍を指摘されたことがある、また胃の状態を確認したいという方は是非ご相談ください。胃カメラの上でピロリ菌の検査が可能です。
ピロリ菌に感染しているかどうかは、血液検査、呼気検査、便検査、尿検査、内視鏡での胃の粘膜組織検査などを調べることでわかります。ピロリ感染胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などが認められれば保険適応で治療が可能です。
【治療】
「一次除菌(保険診療)」
2種類の抗生剤と胃酸を抑える薬を、1日2回、7日間飲み続けます。およそ70~80%の方は、ここで除菌に成功します。
「二次除菌(保険診療)」
一次除菌後も引き続きピロリ菌に感染している場合は、2種類の抗生剤のうち1種類を変更し、再度1日2回、7日間飲み続けます。一次除菌に失敗した方90%以上が、ここで除菌に成功しています。
「三次除菌(保険外診療)」
三次除菌が学会を中心として検討されておいりますが、安全性が確立されておらず保険治療は出来ません。強く三次除菌をご希望の方は御相談を受付いたします。
個人差がありますが、除菌治療によって薬のアレルギー、味覚障害、下痢などの副作用があります。
*当クリニックでは、日本ヘリコバクター学会認定医によるピロリ菌の検査や治療を行っています。