Q.大腸カメラはどのような検査ですか?
A
.腸管洗浄液で便をすべて排出させて、全てきれいにした状態で直腸から盲腸までの全大腸を観察する検査です。盲腸まで到達後、ゆっくり肛門にむかって抜きながら精密観察をいたします。最後は痔の有無まで確認をいたします。
病変があれば良性か悪性かの判断をその場で行い、当日治療が可能な大きさのポリープであればその場で内視鏡治療をお行います。極力痛みのない検査の方法で行いますので、以前大腸カメラが辛かった、まだ検査してみたくてもご不安な方はどうぞご相談ください。

 

Q.大腸カメラは辛いですか?
A
.大腸は3点(直腸、上行結腸、下行結腸)でのみお腹に固定されているため、ファイバーは押すだけでは奥に進んでいきません。腸の粘膜には痛みの知覚はありませんが、無理に押し込めば押し込むほど腸が押されて延びることで痛みが出現します。
当クリニックでは痛みを出来るだけ起こさないように、直線的に丁寧に腸を折りたたむような挿入方法で検査を行っております。
胃カメラよりも通常は楽に検査が可能ですが、腸が長い、曲がっている方、手術をされていらっしゃる方、大腸憩室が多発している方、細身の方では、時に辛い検査となる場合もあります。ご不安な場合は、胃カメラ同様に鎮静剤(麻酔)を使用して行うことも可能です。

ただ腸にも個人差があるため、すべての方が検査で大腸の奥に到達できるという事ではありません。大腸カメラが難しい場合は、無理に検査は行わず途中で検査を終了することもございます。その場合は注腸(バリウム)検査やCTを使用しての大腸検査など高次医療機関に紹介させて頂きます。患者さんにとって一番大事なのは、無理にでも大腸カメラをすることではなく、大腸をしっかりと検査をすることと考えております。

 

Q.大腸カメラを受ける前の食事はどうしたらいいですか?
A.検査の前日夜は消化の良い食事(素うどんやお粥)で少な目にして、当日朝の食事は抜いて下さい。
また、野菜、果物、キノコや海藻類は前日から必ず避けて下さい。絶食によって脱水となる可能性もありますので、水分(お水、お茶、紅茶)は当日もこまめに摂られてください。

 

Q.大腸検査前の腸管洗浄液を飲むのは辛いですか?
A.通常1.5Lから1.8Lの腸管洗浄液を飲んで、腸の中をきれいにします。
ただ量が多いため、お腹が痛くなったり嘔気が出たりする場合もあります。
そのため排便の状況によっては出来るだけ下剤の量を少なくするよう心がけております。

便秘がちの方は、検査前、数日間は排便を促進させるお薬や便が柔らかくなるようなお薬を飲んでいただき、できるだけ下剤の量を少なくするようにしています。
また検査食を召し上がることで下剤の量を少なくすることも出来ます。
当日の腸管洗浄液については検査前にご相談いたしましょう。

 

Q.以前から大腸カメラが終わった後、いつもお腹が張って辛いのですが・・。
A.当クリニックでは腸管を膨らます際に、通常使用する空気の代わりに、検査用の炭酸ガスを用いております。炭酸ガスは腸管からの吸収が早く、通常使用する空気よりも格段に検査後のお腹の張り、つらさを軽減出来ます。検査というものは定期的に行うことが大事ですので、出来るだけ楽であることが大切です。当クリニックでは常にご不安なく検査が出来るよう努めております。

 

Q.大腸ポリープを切除した後に仕事はいつから出来るのですか?
A.ポリープを切除する際には、切除面からの出血を予防するために高周波電流で切除いたします。腸には痛みの知覚がありませんので、治療自体は痛みはありません。
治療の際に医療用のホチキス(クリップ)で傷口を縫います。ただその部分から、後になって出血を来す場合も非常に稀ですがございます。出血は術後から1~2週間の間は起こりえますので、以下のような注意事項をお伝えしております。

1)刺激のある食事、アルコールは摂らないでください。
2)激しい運動は控えてください。お散歩程度であれば可能です。
2週間守っていただきます。
大きなポリープ、さらに精密検査が必要なポリープなどがあれば高次医療機関と密接に連携して紹介といたします。