当クリニックでは患者様の負担軽減のため、外来の内視鏡検査で大腸の診断、治療、内視鏡手術を一度に行います。胃カメラと大腸カメラも同日に行うことが可能です。その場合は大腸カメラの後で胃カメラとなります。

大腸カメラの場合、胃カメラと違い事前の下剤の内服が必要となりますので、基本的に予約の検査となります。受診をされて診察の上で検査を予定いたします。
その際に、お薬手帳、健康診断や血液検査のデータがありましたら一緒にお持ちください。

抗凝固剤、抗血小板剤の服用されている方は必ずお知らせください。
組織検査、ポリープ切除を行う場合、粘膜の表面に傷が出来ます。通常はその際の出血は自然に止まりますが、上記内服をされている場合は、出血が止まりにくくなります。ポリープ切除する際には内服薬の種類によって一定の休薬期間があります。内視鏡検査、治療を行う際に、主治医の先生に一時的な休薬が可能か確認をして頂くことがあります。

【検査前日】

消化の良い食事(素うどん、おかゆ)を摂られてください。野菜、キノコ、生野菜、こんにゃく、豆類、種のある果物、は召し上がらないでください。
水分は多めに摂取されておいてください。
21時以降は食事はされないでください。
就寝前に事前にお渡しした下剤(プルゼニド:2錠)を内服されてください。
普段より便秘の方は検査前、数日間下剤を服用していただく場合もあります。

【検査当日】

朝食、昼食は召し上がらないでください。
検査までは水分は十分に摂られてください。
普段より内服されているお薬は通常通り服用されてください。
糖尿病の薬は休薬となります(インスリン製剤も中止です)。
来院の際にはおなかを締め付けないようなゆったりとした服装でいらしてください。鎮静剤を使用される場合は検査後、注射の影響でふらつき、めまい、眠気が出る場合もありますので、車、自転車での来院はされないでください。公共交通機関、タクシー、ご家族に運転していただき来院ください。

検査当日の下剤は基本的にご自宅で服用していただきます。遠方の方、ご希望の方はクリニックでの服用が可能です。
ご自宅で下剤を飲まれる場合、朝8時より下剤を飲んでいただき便が出きった後、クリニックに来院ください。
当クリニックで飲まれる場合、朝9時にクリニックにいらしてください。
腸内洗浄を1.8Lを1~2時間かけて飲んでいただきます。通常は3時間前後で腸内洗浄液が便を押し出して流します。

ただし排便がない場合や腹痛の場合はご自宅で飲まれる方はクリニックにご連絡ください。クリニックで飲まれている方は看護師にお声をかけてください。

便が透明になった方から検査を開始いたします。
準備が整いましたら、検査用のズボンに履き替えて頂き、指輪、ネックレス、ピアス、時計、眼鏡等の金属はすべて外して検査を行います。
出来れば検査の際には装飾品は身に着けられずに来院ください。

【内視鏡室にて】

腸の運動を抑える注射、また必要に応じて鎮静剤を使用するために点滴をします。鎮静剤を使用する場合は酸素濃度を測るモニターをつけて開始いたします。

検査時間は通常は15分から20分ほどで終了しますが、腸が長く、曲がりが強い方、お腹の手術をされた方、便秘傾向の方の場合は、検査時間が長くなる場合もあります。
非常に稀ですが、腸の走行によっては大腸カメラが最終地点(盲腸部分)に届かない方もいらっしゃいます。その場合は無理をせず、注腸検査(バリウム検査)や大腸CT検査など高次医療機関に紹介といたします。

大腸カメラを無理にでもすることが大事なのではなく、大腸全体を観察することが最も大事なことですので、当クリニックでは痛みを強いてまで無理はしません。

【ポリープ切除について】
癌の多くはポリープから発生します。癌の予防のためにポリープ切除が可能となります。ご希望により当日ポリープを切除することが出来ます。

ポリープ切除した場合、2週間は飲酒、激しい運動、旅行は控えてください。
通常の日常生活は問題はありません。

ポリープが大きく切除後に出血の危険性が高い場合、また精密検査が必要となる場合はポリープを切除できない場合もございます。その場合は信頼できる高次医療機関に紹介させて頂きます。

【検査後】
鎮静剤を使用された場合、検査後はリカバリーで1時間程度お休みしていただきます。一時的にお腹の膨満感が出る場合もありますが、排ガスすることで改善します。診察室で検査の写真を見て頂きながら検査結果の説明をいたします。

帰宅後は消化の良い食事を心がけてください。
ポリープを切除した場合、病理組織検査の結果は10日前後で出ますので、10日以降に受診ください。

出血や腹痛のあった場合、クリニックにご連絡ください。
なお、大腸カメラの刺激によって痔出血となる場合もあります。